冬の大会に向け、注目の構築サンプルを紹介![後編] – ポケモンORASダブルバトル(VGC2016)

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構築サンプル「前編」はこちら


 

チェンジアップ

 

パルキアはこれまで言及してきた禁止伝説ポケモンに火力が劣っていますが、使用できる戦術の選択肢が多いおかげでトップの座に就くことが可能です。
 

パルキアの長所のひとつは素早さ種族値がゲンシグラードンとゲンシカイオーガより高いことです。しかしながら、パルキアはしばしばその素早さの速さを捨てて中速の「トリックルーム」を採用した型で使われます。パルキアは「トリックルーム」を使用することでVGC2010でのディアルガに似た役割を果たすことができます。
 

パルキアは相手のレックウザとゼルネアスには注意しなければいけませんが、みず/ドラゴンという複合タイプによってゲンシグラードンの「ふんか」やゲンシカイオーガの「しおふき」で受けるダメージは非常に少なく、「トリックルーム」要員としての役目をしっかり果たしてくれます。
 
 

グラパル

 

VGC2016VGC2016性格技1技2技3技4特性
控えあくうせつだんだいちのちからトリックルームまもるプレッシャー
冷静ふんかかえんほうしゃだいちのちからまもるひでり
陽気ねこだましすてみタックルけたぐりふいうちせいしんりょく
生意くさむすびキノコのほうしいかりのこなまもるさいせいりょく
臆病いかりのまえばおいかぜちょうはつファストガードせいしんりょく
陽気じしんいわなだれだいばくはつとんぼがえりいかく
 

上記のサンプル構築で確認できるように、耐久に努力値を振ったパルキアには通常はみずタイプの技は一切採用されません。その代わりに「だいちのちから」を採用して相手のゲンシグラードンの処理が楽になるようにしています。ゲンシグラードンと「ふんか」の組み合わせは「トリックルーム」下で最も制圧力の高い組み合わせのひとつなので、このサンプル構築ではゲンシグラードンを採用しています。メガガルーラの「ねこだまし」とモロバレルの「いかりのこな」はパルキアが安全に「トリックルーム」を展開したりパルキアやゲンシグラードンが安全に攻撃したりするのをサポートするのに役立つ技です。モロバレルの素早さ種族値の低さと「キノコのほうし」によって相手は「トリックルーム」下で攻撃するのが特に困難になります。
 
 

パルキア、ゲンシグラードン、メガガルーラ、モロバレルの4体の組み合わせはとても強力なので、最後の2体が選出されることは少ないですが、この構築で専門の役割を持ちます。クロバットは「おいかぜ」によって味方のポケモンの素早さをサポートし、またドーブル対応を手助けしてくれます。ドーブルは普通、試合の序盤で「ダークホール」を使用してきますが、隣に「ねこだまし」が使えるポケモンがいる場合はその可能性が高くなります。クロバットは特性『せいしんりょく』によってドーブルの隣にいるポケモンが「ねこだまし」で怯ませに来るのを防ぐことができ、「ちょうはつ」でドーブルの「ダークホール」を止めることができます。相手のドーブルが「こだわりスカーフ」を持っていてクロバットより先に行動してきた場合でも、クロバットは「ラムのみ」を所持しているので、「ダークホール」が命中して眠ってしまっても起きることができます。
霊獣ランドロスは物理アタッカーで固められた構築に対して信頼できるポケモンであり、またこのルールでいわタイプの技を使用できる数少ないポケモンの一体で、ホウオウや化身ボルトロスの処理を本当に助けてくれます。
 
 

「トリックルーム」展開に、より特化したパルキア構築も使われています。別のパルキア構築を見ていきましょう。
 
 

VGC2016VGC2016性格技1技2技3技4特性
冷静あくうせつだんだいちのちからトリックルームまもるプレッシャー
勇敢だんがいのつるぎほのおのパンチストーンエッジまもるひでり
意地アイアンヘッドじゃれつくふいうちまもるいかく
呑気ダークホールねこだましこのゆびとまれトリックガードムラっけ
生意れいとうビームじゅうりょくてだすけトリックルームふゆう
勇敢ジャイロボールパワーウイップやどりぎのタネまもるてつのとげ
 

構築全体でかなり素早さを低く設定しているので、安全に「トリックルーム」を展開する機会を保証するためにクレセリアが2体目の「トリックルーム」要員として採用されています。
 

クレセリアは「じゅうりょく」を使用することでゲンシグラードンの「だんがいのつるぎ」の命中率を上げ、更にひこうタイプや特性『ふゆう』を持つポケモンにも攻撃が当たるようにしてくれます。ドーブルは「このゆびとまれ」、「ねこだまし」、「ダークホール」といった技で味方の「トリックルーム」展開をサポートできますし、珍しい技である「トリックガード」が注目を集めることがあるかもしれません。
「トリックガード」は通常はクレッフィのみが覚える技ですが、使用したターンに限りドーブル自身と味方のポケモンを相手の殆どの変化技から守る、優先度+3の技です。「トリックガード」の最も素晴らしい使い方は相手のドーブルの「ダークホール」を無効化することですが、クレセリアやパルキアに対する「ちょうはつ」を止めるのも注目すべき使用法です。
 
 

最後に、パルキア構築によく採用される他のポケモンは次のとおりです。
 

    
 
 
 

翔び立て、「聖なる灰」よ

 

ホウオウオーガ

 

VGC2016VGC2016性格技1技2技3技4特性
慎重せいなるほのおブレイブバードじこさいせいおいかぜプレッシャー
控えしおふきこんげんのはどうれいとうビームまもるあめふらし
勇敢ジャイロボールパワーウィップやどりぎのたねまもるてつのトゲ
生意サイコキネシスマジックコートスキルスワップトリックルールふゆう
無邪りゅうせいぐんすてみタックルかえんほうしゃまもるいかく
陽気ねこだましおんがえしグロウパンチふいうちせいしんりょく
 

ホウオウをしきりに実験したがっているプレイヤーもいますが、地区大会でどのくらいホウオウが注目を集めるか見ていかなければなりません。この虹色のポケモンは他の強力な禁止伝説ポケモンに匹敵する火力は出せませんが、その優れた特防種族値とフェアリー/ほのお/じめんタイプに対する耐性によって好奇心がそそられます。ホウオウは予想外のいわタイプの技に非常に弱いのでBO1(一本先取の対戦)よりBO3(二本先取の対戦。マッチ戦)に向いているポケモンかもしれませんが、その耐久力と柔軟性のおかげで、他の禁止伝説ポケモンと組み合わせて上手く使用すれば強力なものになるので、ホウオウ構築は挑戦しがいがあります。
 
 

今回のサンプル構築ではホウオウをカイオーガと組ませましたが、ホウオウはグラードンやレックウザ、ゼルネアスともシナジーがあります。
ホウオウがゲンシグラードンの殆どの攻撃に対して耐性を持つことと、ゲンシカイオーガの特性『はじまりのうみ』によって、この2体の組み合わせは最もよく使用される禁止伝説ポケモンとの対戦がかなり期待できるものになります。構築にゼルネアスとカイオーガに強いナットレイを加えることで、更に2体の禁止伝説ポケモンへの対策が補強されます。
 
 

ホウオウとカイオーガはどちらもVGC2016では比較的中速のポケモンであるので、クレセリアの「トリックルーム」を利用することで素早さの速いポケモンで固めた構築、特に「おいかぜ」を使用する構築に対して先制して行動できるようになります。クレセリアの「スキルスワップ」はカイオーガに特性『ふゆう』を渡して相手のグラードンのじめんタイプの技を無効化すると共に、特性『はじまりのうみ』を再起動させて特性『おわりのだいち』や『デルタストリーム』による天候を上書きすることができます。この構築では、カイオーガがいわタイプの技を使用してくるゲンシグラードンからホウオウを守ることが鍵となるので、「スキルスワップ」は特に重要な技となります。
 
 

ワイルドカードは危険な「マジックコート」です。この技は優先度+4で自身に向けられた変化技を使用ポケモンに跳ね返します。相手のポケモンが2体とも攻撃しているターンに「マジックコート」を使用してしまい、愚かな行動選択になってしまう可能性もありますが、クレセリアを使用するプレイヤーが上手く相手の行動を読めれば「ちょうはつ」や「いばる」、「ダークホール」といった技を跳ね返して試合の流れを変えることができます。この構築ではドーブルの「ダークホール」に対しての回答があまり用意されていないので、「マジックコート」の存在をチラつかせて「ダークホール」選択を思いとどまらせるだけでも十分試合の組み立てを楽にしてくれます。「ダークホール」が嫌いなら、「マジックコート」を習得できるポケモンに必ず覚えさせましょう。「マジックコート」はドーブルを驚かせることでしょう!
 
 

ボーマンダの特性『いかく』はどの構築に組み込んでも有用なものですが、特にこの構築では、ホウオウが殆どのいわタイプの攻撃を耐えられるようサポートしてくれます。メガボーマンダはカイオーガやレックウザより素早さが速く、大きなダメージを与えることができるので、これらのポケモンの処理を楽にしてくれます。ガルーラはこの構築で特別シナジーを持つわけではありませんが、通常は安全な選択で「ねこだまし」によっていつも「トリックルーム」や「おいかぜ」の展開をサポートしてくれます。
 
 

最後に、ホウオウカイオーガ構築によく採用される他のポケモンは次のとおりです。
 

    
 
 
 

全速力で前へ

 

この記事では今年これまで選手たちが示してきた戦略のほんの一部を紹介したに過ぎません。冬の地区大会ではきっとより多くの戦略を目の当たりにするでしょうから、こちらで今後開催される地区大会の生放送を必ず見ていきましょう。
 
 

こちらで優勝した構築や予選抜けした構築の戦略も毎週しっかり見ていきましょう。
 

VGC2016で使用される禁止伝説ポケモン全ての解説と一部の一般ポケモンの解説のページもあるので、次の大会に備えて読んでください。
 
 
 
 

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VGC2016仕様検証
 

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